12月23日(金) 2学期終業式
おはようございます。今日は2学期の終業式です。
終業式というのは、2学期の勉強の締めくくりをして、そして、冬休みを迎える心構えをつくる日です。
先週の表彰朝会では、たくさんの表彰をすることができました。また、今日も表彰をしました。それぞれが頑張った成果です。うれしく思います。
夏休みが終わって、8月29日から、9月、10月、11月、12月とあっという間に過ぎて、令和4年(2022年)もあと僅かで終わろうとしています。
10月の運動会では、全学年の競技、演技を全校で応援し、高学年は係の仕事をするなど、全員一生懸命に取り組む姿が素晴らしかったです。もちろん、みなさんの活躍はそれだけにとどまらず、1年生は幼稚園のお友達に優しく学校での遊びを教えたり、2年生は岡部公民館で、しっかり話を聞き、公民館の中にどんなものがあるのか調べたりすことができました。3年生は、消防署に行って、公共施設について学習したり、ねぎらいの日には、ねぎ束を作成したり、学校だけでなく学校外での学習も頑張りました。4年生は、市内音楽会に出場したり、トラクターの迫力のある絵を描いたり、日常の学習を頑張っていました。5年生は、親善サッカー大会や岡部中学校見学会などで、岡部地区の他の小学校との親善を図ったり、みんなで力を合わせることの大切さを実感したり、中学校への気持ちの準備の始まりとなりました。6年生は親善運動会で放課後練習の成果を出し、好成績をおさめました。また、待ちに待った修学旅行で、自分たちで計画したコースで鎌倉を周り、そして、宿泊をすることで友達との思い出だけでなく絆も深めました。二日目は、キッザニアでの職業体験でこれからの将来の夢への第一歩となったことでしょう。
さて、今日は、2学期の終わり、新年を迎えるにあたって、命の大切さのお話を改めてします。
「たった一人しかいない自分、たった一度しかない一生を、本当に生かさなかったら、人間、生まれてきたかいがないじゃないか。」
これは、山本有三という作家の小説『路傍の石』(ろぼうのいし)の一説です。昨年の夏休み前にも、皆さんに紹介しました。
主人公の吾一少年は、友達と意地の張り合いから、鉄道の鉄橋の枕木にぶら下がり、汽車を止めてしまいます。ぎりぎりに汽車が止まって命が助かったのです。その話を聞いた、担任の次野先生は、吾一少年に「吾一」という名前は、「われは一人なり。自分はこの世に一人しかいない。」という意味であると話します。そして、次のような言葉で吾一少年に諭します。
「愛川吾一は、この広い世界に、たった一人しかいないんだ。それなのに、あんなばかなまねをして、どうする。人間の一生ってものは、一度しかないんだぞ。人生は死ぬことじゃない。生きることだ。たった一人しかいない自分を、たった一度しかない一生を、本当に生かさなかったら、人間、生まれてきたかいがないじゃないか。」
この次野先生の言葉には、これからお話するような二つの大きな意味が込められていると思います。まず一つは、「われ一人なり」は、「吾一」という名前でなくても、皆さん一人ひとりについてもいえるということです。この世の中に、自分という存在は一人しかいないのです。つまり、人はそれぞれに、一度しかない人生を、一つしかない命を生きているのです。皆さんの一人ひとりが、そして皆さんの周りにいる一人ひとりが、一度きりの人生を、一つしかない命を生きている大切な存在なのです。ほかのものに変えることのできない愛おしい存在なのです。
命あるものの存在が、他にかわることができない「唯一無二」のものであるということを、しっかり胸にとめて、自分自身の存在を大切にできる、そして友達の存在を大切にできる皆さんであってあってほしいと思います。
もう一つは、「たった一度しかない一生を、本当に生かさなかったら、人間、生まれてきたかいがないじゃないか。」という言葉です。「自分を生かす」とは、「人生を本気で生きる」という意味です。人生は一度きりです。そして、過ぎてしまった時は戻すことができないものです。これは、どんな人にも同じように与えられたものです。だからこそ、自分自身の一生を精一杯生きること、自分の夢の実現に向かって一生懸命努力することに価値があるのです。そうすることによって、初めて、「生まれてきたかいがあった」といえる人生とすることができるのです。まだまだ若い、将来の未知なる可能性を秘めた皆さんです。目標、夢をもつことで、「自分を生かす」一生にしてほしいと願っています。みなさんは、新年を迎えるこの冬休みを改めて、自分を大切にして過ごしてほしいと思います。
さて、これから、みなさんは、担任の先生から「あゆみ」をいただきますね。この2学期にみなさんが頑張ったところをみつけてほしいです。学習はどうだったかな、生活はどうだったかな。自分はどんなことが良かったかな。自分の良いところ、頑張ったことを見つけてください。そして、冬休みに直すところ、更に伸ばすところを見つけて、冬休みに頑張ってください。
先日のサッカーワールドカップでの日本代表チームのように、何事も諦めない。最後まで最善を尽くす。思って、願ってから、それなりの努力があって初めて結果はついてくるものです。6年生はあと3か月で卒業です。終わりよければすべてよし!とも言います。ぜひ、卒業に向けての準備を始めてください。
年の変わり目は、世の中の、そしてある意味人生の節目にもなります。もし、今年一年を振り返り、自分の悪いところ、あるいは嫌なことがあったら、さっぱりと捨てて新しい自分を作りましょう。もちろん、いいところ、得意なところはもっと伸ばして自分らしさをつくりましょう。
まだまだ、新型コロナウィルス感染症が大丈夫ですよというわけにはいかないので、学校での行事も変えながら行ってきました。岡部小学校の皆さんも、できることに一生懸命取り組み頑張ってきたと思います。岡部小学校のみなさん全員が「よい年を」迎えてくれることを心から祈りたいと思います。冬休み中も三密を避け、検温を続け、体調管理を続けてください。そして、事故やけがをしないように気を付けて、楽しく過ごしてください。3学期、元気なみんなに会えるのを楽しみしています。
良い年をお迎えください。